2009年1月12日月曜日

ロンドンの若手振付家④ 南村千里

南村千里
南村さんは元カンドゥーコのダンサー。耳が聞こえない。しかし読唇術(日本語)、手話(英、日で違うが両方使い分ける)を駆使して英国で作品を作り続けている振付家。
Place Prize 2008で発表した作品は、耳が聞こえない人がどのようにして音を感じながらおどるか、音を見ることはできないか、という彼女の経験から作られた作品。作品の写真はここをクリック。コミュニティーダンスで知られる英国ではあるが、彼女のような存在は珍しく、彼女の存在がまた全国の(あるいは全世界の)耳のきこえない人々の希望となっている。
もちろん作品を制作するのは大変なことで、ダンサーも手話ができる人限定になったり(実際ダンサーが怪我をしてしまい、代役の人を探すのにとても苦労したという話しを聞いた)、説明会などに手話通訳の人をお願いしなければならなかったりと、大変なこともたくさんある。しかしいつも笑顔で、自信を持って動くその姿は、人の心をうつ。私も多く励まされた。
彼女の作品の制作過程はBBC( 国営放送)で取り上げられ、多くの反響をうけた。

その後(2009年1月から3月)彼女はダンサーとしてストックホルムで働いている。
以下は私のブログより書き抜いた部分。


さて、ストックホルムであった南村さんの話しをしようと思います。カンドーゥコのダンサーとして活躍後、現在はフリーのダンサー/振付け家として活動をはじめ、いまもロンドンがベース。しかしなぜストックホルムにいるのかといえば、ダンサーのお仕事でよばれてとのこと。Ricsteaterns tyst teaterというところの作品に参加するとのこと。(なお、ストックホルムでの公演地は私たちと同じdansens hus)3ヶ月のプロジェクトで耳がきこえないダンサー(南村さんと南アフリカ出身の男性ダンサー)と耳がきこえるダンサー(スェーデン人)計4人の作品。仕事の中にスエーデン各地でのワークショップも含まれているらしく、休みがほとんどない!(土曜日も目一杯踊っているのだとか)と忙しそうでしたが、とても楽しそう。
南村さんは耳が聞こえないのですが、手話と読唇術を身につけているので、普通にコミュニケーションがとれます。手話も世界各地で違うらしく、それは大変そう。前にあったときには英語の読唇術は今ひとつでといっていましたが、最近は大分マスターしたそうです。ものすごい努力家さんです。

1 件のコメント:

  1. 私はいま手話の勉強中で、先日南村さんのDVDをみました。
    感動しました。

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